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「七月名作喜劇公演」会見、花魁役の浅野ゆう子「首と腰を鍛えたい」

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新橋演舞場「七月名作喜劇公演」製作発表記者会見より。左から喜多村緑郎、波乃久里子、浅野ゆう子、市村萬次郎。

新橋演舞場「七月名作喜劇公演」製作発表記者会見より。左から喜多村緑郎、波乃久里子、浅野ゆう子、市村萬次郎。

7月に2本立てで上演される「七月名作喜劇公演」の製作発表記者会見が、昨日4月17日に都内で行われ、浅野ゆう子波乃久里子喜多村緑郎市村萬次郎が取材に応じた。

1作目は、歌舞伎でも上演される川口松太郎の作品「お江戸みやげ」。同作でお辻役を務める予定だった藤山直美が、初期乳がんの治療に専念するため降板したことを受け、波乃久里子が同作に出演。父・十七世中村勘三郎の当たり役だったお辻を、女優として初めて演じる。呉服の行商人・お辻とおゆうのユーモラスなやり取りや、お辻の恋模様を描く本作について波乃は「16歳の時に父の『お江戸みやげ』を観た時、これは女形が演じるものであって、女優が演じるのは無理だと思いました」と語る。しかし上演に向けて「直美さんは日本に1人しかいない女優さんなので代役に緊張していますが、一生懸命やらせていただきます」と決意を覗かせた。

2作目の「紺屋と高尾」は、講談でも知られる物語を人情喜劇にアレンジした作品。紺屋の職人・久蔵が花魁の高尾太夫に一目惚れする恋物語が描かれる。1968年に松竹新喜劇で初演され、昭和を代表する喜劇役者・藤山寛美が久蔵を演じた。東京・新橋演舞場には初出演となり、高尾太夫を演じる浅野ゆう子は「大先輩の波乃さんがこの役を演じていらしたので、ご指導いただきながら取り組みたいです」と述べる。また自身初の花魁役については「私は背が高いので、花魁になると着ぐるみショーみたいになるんです」と笑いを誘いつつ、「ポスター撮影で着た衣装は、かつらが5kg、着物が20kgで合計25kgあるので、本番までに首と腰を鍛えたいです」と意気込みを語った。

そして「お江戸みやげ」で人気役者の阪東栄紫を演じ、「紺屋と高尾」では高尾太夫に恋する久蔵を務める喜多村緑郎は「かたや一心に惚れられ、もう一方は一心に惚れ抜くという大役。特に久蔵は尊敬する藤山寛美先生の当たり役なので、手も足も出ないのはわかっていますが精一杯務めたいです」と述べた。

「お江戸みやげ」で、お辻の相棒・おゆう、「紺屋と高尾」で紺屋吉兵衛に扮する市村萬次郎は「歌舞伎界から参加させていただきますが、いろいろな分野の方とお芝居をさせていただくことが本当に楽しみです」と期待を寄せた。

会場では、藤山から届いたメッセージも読み上げられた。藤山は手紙の中で「このお顔ぶれの舞台企画は病気療養中の私にもパワァーを頂く事が出来ます。私も治療に専念いたしまして万全の体調でまた、皆様にお会い出来ます様に頑張りたいと思っております」とコメントしている。「七月名作喜劇公演」は、2017年7月3日から25日まで新橋演舞場で上演。チケットは5月25日から受付を開始する。

藤山直美コメント

この度は病気と云うプライベートな事柄で7月の新橋演舞場公演を降板させて頂く事となりまして、誠に申し訳ございません。
松竹演劇部の皆様、共演予定でした役者さん方にも本当に多大なるご迷惑をおかけすることとなり、お詫び申し上げます。
しかしながら、こうして「七月名作喜劇公演」が、無事上演される運びとなり、心から御礼申し上げます。
市村萬次郎さん、波乃久里子さん、喜多村緑郎さん、そして浅野ゆう子さんと、お客様を喜ばせるプロフェッショナルの方々がご出演されるので素晴らしい舞台に成ると思います。このお顔ぶれの舞台企画は病気療養中の私にもパワァーを頂く事が出来ます。私も治療に専念いたしまして万全の体調でまた、皆様にお会い出来ます様に頑張りたいと思っております。
病気の私が云うのも何ですが、皆様も呉々もお身体ご自愛下さい。

新橋演舞場「七月名作喜劇公演」

2017年7月3日(水)~25日(火)
東京都 新橋演舞場

「お江戸みやげ」
作:川口松太郎
演出:大場正昭
出演:波乃久里子喜多村緑郎小林綾子、仁支川峰子、市村萬次郎

「紺屋と高尾」
作:一竜斎貞丈
脚本:平戸敬二
演出:浅香哲哉
出演:浅野ゆう子、喜多村緑郎、曽我廼家文童、大津嶺子、市村萬次郎

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